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コラム6月号『ねこのひげ』

つい先日実家の猫に会いにいった際に床に立派な髭がおちていました。

その子その子によってひげの長さ、特徴は違いますが、

猫のひげは体の大きさのわりに立派なひげをもっています。

 

猫のひげはどんな役割をはたしているのでしょうか。

 

◎ひげで狭い場所を通れるかどうか判断

猫は狭い場所が大好きですよね。

狭い場所に入る際にはひげを広げて、顔をちょっと入れ、

ひげが当たらないかを確かめてひげが当たらなければ体も通ると判断します。

 

◎ひげで空気の流れを感じとり暗い所でも行動できる

猫が物に近づくと空気の流れが乱れ、その変化をひげが感じとり、

物があるのが分かるので、暗闇の中でもぶつからないように歩けるといわれています。

 

◎獲物を捕獲する際に威力を発揮する

猫が獲物をとらえると、ひげを獲物のからだを包むように広げます。猫は近くのものが見えないため、

獲物に触れるひげで、瞬時に獲物の微妙な動きを感知し、体温を感じ、

獲物の向きを判断し、もしまだ生きていればとどめをさします。

猫のひげは通常の体毛よりも2倍太く、また通常の3倍も深く体内に埋め込まれており、

そのひげの根元には感覚受容器(変化を感知するセンサー)が豊富に存在しています。

その感度は、人間の毛幅のわずか1/2000程度の動きを検知できるほどです。

 

◎猫の気持ちを表す

ひげは単にものの感知だけではなく、その動きによって猫の気持ちも表しています。

たとえば、猫がリラックスしているとき、ひげは真横にのびています。

なにかにおびえた時、ひげは、うしろに倒れ頬にペタッとくっつきます。

興味をいだき、猫が積極的な気分になっているとき、ひげは前方にむかって広がります。

ひげの方向を見れば、猫がどんな気分でいるのか、感情を理解できます。

 

このようにねこちゃんのひげは色々な役割をしているんですね。

猫にとってひげは非常に重要なため、食事の時に、ひげが汚れるので深い器を嫌う猫や、

ひげを抜かれたり、切られたりすると精気を失い、軽い「うつ」状態になる猫もいます。

間違えてもおしゃれのためにひげを切らないようにしましょう。

 

(谷)

2024.06.01